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理事長所信

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はじめに ~使命~

今まさに時代は我々を試そうとしている。
戦後、経済大国へと成長した日本はバブル崩壊後、失われた20年という混沌とした時代を過ごしてきました。そんな中、自然が猛威をふるい東日本大震災が発災し、戦後最大の甚大な被害をもたらしました。更に追い打ちをかけるように原子力発電所の事故が発生し、今も尚日本は課題の山積した未曾有の危機に直面しています。
こんな時代に直面した我々責任世代の青年は、戦後の復興を果たした先達の創始の精神を胸に刻み、この国難を地域から、一人ひとりの率先した行動から乗り越え、今まさに新しい時代を築き上げることこそが、いつの時代も社会の中核を担う我々青年に与えられた使命であると思います。

~受け継ぐ精神~

1949年、東京より始まった日本の青年会議所運動は、32年の年月を経て、1981年、全国で695番目の青年会議所として、この地域(当時は三好町、日進町、長久手町、東郷町)から新しい時代を築き上げるために、志高き青年達の不屈の精神と揺るぎない努力により愛知三好青年会議所は誕生しました。青年達は、明るい豊かな社会の実現を理想とし、我々の住む地域の未来のため、より良き明日のために、自らが今日の犠牲を払うことを厭わず、常に果敢に挑戦をし、地域を照らし、人々を輝かせてきました。そして、2000年には、21世紀を明るい新世紀とするために、人の心に訴える慈愛と共生共敬の精神、純粋な行動から感動を与え、熱き心の行動を促し、愛と信と純とをこめて、社団法人愛知中央青年会議所へと名称変更をしました。
33年間、諸先輩方が築いてきた功績は計り知れなく偉大であり、我々メンバーは一般社団法人愛知中央青年会議所(以下、愛知中央青年会議所という)に入会し、活動できることに感謝と敬意を表さなければなりません。我々メンバーが使命感と誇りを持ち、諸先輩方の長年積み重ねてきた歴史と伝統を受け継ぎ、地域の明るい豊かな社会の実現のために、未来永劫、進化、発展し続けることが責務であります。
我々は今、目の前に立ちはだかっている危機から、新しい時代を築き上げるために、責任世代である青年としての役割の自覚をし、この地域に青年会議所運動を存続させるためにも、地域と共に英知を結集させ、困難を恐れない勇気と本気で想う情熱を胸に刻み、自信に満ちた希望溢れる活動を進めて参ります。

地域との結びつき ~繋がり~

 我々の活動地域(日進市、みよし市、長久手市、東郷町)は、尾張と三河の行政区を跨ぎ、文化の違いが入り混じる複合型青年会議所であります。明治以前、尾張と三河はそれぞれが県として独立していたこともあり、今も尚その隔たりが残っているとも言われています。そんな状況の中でも、行政区の垣根を越えた我々の活動は、三市一町の地域の活性化、行政や各諸団体のパイプ役としても貢献してきました。
しかし、広域的な我々の活動地域は、行政区が分かれていることもあり、活動が周知されにくく、地域との繋がりが薄いことは事実であります。この事実に目を背けずに一人でも多くの人々に我々の活動を発信していく必要があります。そのためには、我々の特長である行政区ごとの支部を有効的に活用し、行政や各諸団体の行う事業やイベントに積極的に参加、参画をし、ネットワーク構築の強化に取り組んでいきます。そして、そのネットワークを活用することで、より人の輪を広げ、広域的な活動に繋げていきます。
この地域は全国から見ても評価が高く、株式会社東洋経済新報社が全国の市を対象にしている「全国都市・住みよさランキング2013」で、三市が15位内にランクインしています。そんな快適な住環境の魅力的な地域であるがゆえに、市民は今後の展望を見据え、更に政治や経済にも益々関心が高まるはずです。我々は2007年以降、市民の意識変革を目的に、首長選挙の公開討論会を開催しています。今後も政治的に公正中立な組織として、有権者である市民に政治を身近に感じていただき、各候補予定者の政策や理念を直接確かめ、地域の未来を選択する機会を提供していきます。
三市一町の更なる活性化と安定した発展に繋げるためにも、地域との連携から、市民一人ひとりが地域の一員である自覚と人任せの考えから脱皮し、自分たちの住むまちに誇りと希望を持ち、主体的に参加できる事業を展開して参ります。

仲間とともに伝播する ~魅力~

 今のこの現状を誰が想像したでしょうか。愛知三好青年会議所の設立当初の会員数は52名、現在はその設立当初の会員数を大幅に下回っています。ここ数年は減少が止まりません。これ以上会員数が減れば、財政状況も更に悪化し、益々広域的な活動に支障をきたしてしまいます。この現状を打破するために、我々は今一度原点に立ち返り、創始の精神を胸に刻む必要があります。なぜなら、設立当初の先達の気概と覚悟は弛まなく、今の我々には計り知れない英知と勇気と情熱が必要だったからです。
では、なぜ会員数が減少するのでしょうか。経済状況や環境変化が原因とよく言われますが、決してそれだけではないと思います。入会者が増えない、退会する理由は必ずあります。では、なぜ我々は青年会議所に入会したのでしょうか。それは、魅力があったからです。今の事業やメンバー一人ひとりに決して魅力が無い訳ではありませんが、心を動かす魅力の伝え方や方法に問題があるのではないでしょうか。
青年会議所は単なるまちづくりの団体でも、商業団体でもなく、我々は明るい豊かな社会を実現するために、先送りできない社会問題を、メンバーから市民へと意識変革を推進し、解決に導く団体です。メンバー一人ひとりの行動から、家庭が変わり、企業が変わり、そして社会が変わります。その理念をどれだけのメンバーが理解をし、行動しているのでしょうか。青年会議所運動の根底をメンバー全員が理解をし、信念と情熱を持つことで、はじめて青年会議所の魅力を語れるのではないでしょうか。メンバー一人ひとりの魅力から組織全体の魅力に広がれば、組織力の強化、向上に繋がり、必ず会員拡大にも繋がります。そして、会員拡大には、エネルギーと緻密な戦略が必要になります。地域の声を聞き、分析をし、新しい会員拡大戦略の礎を築き、目標の会員拡大を達成していきます。
メンバーと組織、事業に魅せられて入会した新たな同志と現役メンバーとの結びつきから、愛知中央青年会議所をより魅力的な組織へと変革し、我々の希望の未来への道を切り拓いて参ります。

今と未来を創造する ~協働~

我々の活動地域は近い将来発生すると考えられている東海・東南海地震の防災対策強化地域に位置します。地震は100~150年の周期で発生すると言われ、今から遡ること160年前の1854年江戸時代後期に南海トラフ巨大地震(2つ以上の地震が同時発生)である安政東海地震と安政南海地震が発生しました。両地震による死者の合計は3万人との説もあり、余震も9年間で3,000回近くもあったとも言われています。遠い過去ではありますが、我々の活動地域に甚大な被害をもたらしたことは紛れもない事実です。また、昨今は異常気象の影響に伴い、自然災害が全国各地で多発しています。これらの事実と東日本大震災で得た教訓を活かし、安心安全のまちづくりのために、市民一人ひとりが自然災害に備え、被害を未然に防ぐ防災と発生し得る被害を最小化するための減災に取り組む必要があります。市民一人ひとりの意識を向上させ、万が一起きてしまった場合に一つでも後悔と悲しみを減らす防災、減災活動に取り組んで参ります。
原子力発電所の事故は自然災害ではなく明らかに人災事故でした。人がコントロールできない仕組みが本当に必要だったのでしょうか。便利や利益、効率を追求しすぎた結果がもたらした被害ではないでしょうか。約15万人の人々がふるさとを失って、政策が本当に正しかったと言えるのでしょうか。今後のエネルギー問題は我々の住む地域においても、決して先送りのできない重要な課題です。
過去に愛知万博(2005年日本国際博覧会)が開催された自然豊かな我々の地域を守る環境啓発を進めるためにも、震災から得た自然の恐ろしさなど、自然環境を含めたエネルギー問題を追求する必要があります。
この震災で改めて気づかされたものがありました。それは海外メディアからも称賛された日本人の精神性であります。震災後の日本は暴動も略奪も起きず、被害に遭っても他人のことを気遣い思いやる姿がありました。この冷静で整然と行動する心は、日本人が古来より受け継がれてきた道徳心です。
昨今、いじめや自殺など子ども達の心の問題が多く取り沙汰されています。その社会問題への対策の一つが道徳教育です。学校教育もありますが、本質的な心の問題を解決するためには、家族や地域との人間関係の繋がりから道徳心を育み、心を豊かにすることが防止に繋がると考えられます。親が、大人が、子ども達の模範となる自覚と規範意識を向上させて、世代を超えた繋がりから生まれてきた日本人の誇るべき道徳心を子ども達に伝えていきます。次世代を担う子ども達は我々の人財であり、未来を創造する希望であります。この地域から夢と希望を語れる心豊かな子ども達を創造することは我々大人の責務でもあります。
防災、環境、教育、これらの社会問題は、すべて地域の抱える課題にも当てはまります。我々が地域と協働して、今、目の前に事実として現れている問題と将来を見据えた問題に対して能動的な行動を起こし、理想の社会の今と未来を創造するために、希望溢れるまちづくりを展開して参ります。

信頼される組織へ ~コミュニケーション~

昨年我々は、公益法人制度改革に伴い、一般社団法人格として新たな一歩を踏み出すことができました。これも一重に諸先輩方や地域の方々のご支援の賜物と感謝しています。これまで通り、地域に根ざした公益性の高い事業を展開することは勿論ですが、昨今は我々青年会議所の存在意義を問われている時代でもあります。青年会議所しかない時代から青年会議所もあると言われる時代になり、我々の活動を今一度見つめ直さなければなりません。青年会議所が地域になぜ必要なのか。青年会議所にしかできないことは何か。今、地域に何が必要で、何を求められているのか。地域の声に謙虚に耳を傾け、目を配り、変化に適した活動を追及しなければなりません。地域を主にハード面で支えている行政やソフト面から支えている各諸団体、そして青年会議所の歴史や伝統を築き上げてきた実績と経験豊かな諸先輩方から、我々への期待や要望、意見を伺うことが、この地域に青年会議所を存続させる意義に繋がっていくと思います。
青年会議所の活動には様々な理解が必要です。活動させていただく地域、会社、そして何よりもメンバーの家族への理解です。我々は事業で成果を収めることで、地域から理解を得られ、メンバー一人ひとりがリーダーとしての資質を高めて、売り上げや業績に繋げることで、会社から理解を得られます。そして自らを磨き、成長し、幸せな家庭を築くことで、家族からも理解を得られます。
我々は様々な機会を通じて、行政、各諸団体、諸先輩方、会社、家族とのコミュニケーションを更に図り、地域社会から信頼される組織を目指していきます。

世界観を変える ~友情~

 公益社団法人日本青年会議所(以下、日本青年会議所という)の運動をどれだけのメンバーが理解しているのでしょうか。全国には我々と志同じくした青年会議所メンバーが約35,000人います。その仲間が手を取り合い、運動を全国で発信することで、時には国家をも動かすことがあります。そんな大きな運動に愛知中央青年会議所以外の活動で参加、参画する機会が出向や対外事業です。日本青年会議所のみならず、東海地区協議会、愛知ブロック協議会など、規模の大きさは変わりますが、愛知中央青年会議所以外の活動の場が多く存在します。出向は、新しい仲間との出会いや新たな体験など、自らの成長に繋がる貴重な経験が得られ、そこで経験したメンバーが我々の活動に活かすことで、愛知中央青年会議所の成長にも繋がります。対外事業では、メンバーが同じ時間を多く共有することで、絆が深まり、かけがえのない友情が育まれます。また、出向したメンバーの活躍を応援することで、メンバー同士の励みとなり、愛知中央青年会議所の組織の活性化にも繋がっていきます。
 東海地区協議会の事業に、昨年40回を迎えたJC青年の船とうかい号があります。この事業は東海地域の青年会議所が一堂に会する大規模な洋上研修船です。このように歴史ある事業が存在するのも青年会議所運動の特長でもあります。
 本年度は我々が所属する西三河地域から、日本青年会議所の会頭と愛知ブロック協議会の会長など、重責を担う青年会議所メンバーが多く輩出されます。西三河地域の一枚岩の一翼を担う我々の活動も注目と期待を集めることでしょう。
出向メンバーを全面的にサポートし、メンバーには対外事業へ積極的に参加できる機会を創出することが、我々の会員会議所としての役割と責任、メンバー一人ひとりの成長と組織の発展に繋がると確信しています。

会議と時間 ~トレーニング~

 青年会議所は活動の目的と意義を明確にする団体であり、生産性の高い会議を行います。しかし昨今、その会議の本質を理解できていない傾向にあります。会議とは、我々の綱領の英知を結集する場でもあります。メンバーの知識と経験、環境によって考え方や感じ方は異なり、時代と共に変化している物事にも常に目を向けなければなりません。
 そんな会議を行う最小単位の組織が委員会や会議体です。委員会や会議体が機能し、メンバーが結束した状況の中で、建設的な議論を積み重ねることができれば、事業目的が明確になり、新しい発想も生まれ、充実した内容の事業が生まれます。しかし、地域が評価する本来の目的はこの会議の後の実践です。よく青年会議所は、事業目的は明確だが、実践で目的が達成できないと言われています。意思最高決定機関の理事会では必ず実践をイメージしながら事業提案をしましょう。そして、理事会で承認されれば、メンバー全員の事業であることを一人ひとりが認識し、一つひとつの事業を全員の力で創り上げ、達成感を共有しましょう。
 時間は命と同じです。寝ている時間、食事をしている時間、仕事をしている時間、休憩をしている時間、すべての時間は一人ひとりの大切な命です。青年会議所の活動に費やしている時間を効率的かつ有効的に活用することを心がけ、役割とスケジュール管理を徹底しましょう。なぜなら、メンバー一人ひとりの時間には仕事や家庭に費やす貴重な時間が含まれているからです。

35周年を見据えて ~継承~

 我々には地域に根ざした運動をより明確にするために、1991年の構想から受け継がれてきた「百年森運動」があります。活動地域の調査・分析を徹底し、尾張と三河の行政区の違う境界線上に残されている自然環境とそこに点在する公共性の高い施設を線で結び、水と緑と歴史のグリーンベルトを創出しようと、人間性を復興させる社会づくりの人間回復と自然との共生社会から、人づくりの自己実現できるまちの実現を目指すことこそが「百年森運動」の構想と理念です。我々の明るい豊かな社会を目指す運動の総称を「百年森運動」と呼び、この構想と理念を基に22年間、単年度制にとらわれることなく数々の事業が展開され、地域に感動を与え、人々の意識変革に努めてきました。
しかし、昨今「百年森運動」を伝えられるメンバーが減少し、構想や理念が活用できていません。そこで、メンバーのまちづくりに対する意識の統一を図るために、2011年度に策定した中期ビジョンの検証と地域を改めて調査・分析をし、今求められる時代の変化に適した長期的なビジョンを模索していきます。
そして、来年の35周年という節目に向けて、長期的なビジョンの方向性を示し、まちづくりの理念として継承する一歩を踏み出すことで、新たな時代への幕開けと希望に満ちた百年先(みらい)への道しるべを創り上げます。

さいごに ~希望~

 青年会議所に入会し、我々の信じるものは何か。と問われれば、それは三信条(奉仕、修練、友情)であると思います。三信条を実行することで、我々は成長と発展をし、そして社会問題を解決に導き、新しい時代を築き上げることでしょう。「奉仕を実践する過程で、修練と友情が達成される」この運動が脈々と受け継がれ、我々の目指す明るい豊かな社会の実現に繋がります。
 しかし、今まさに愛知中央青年会議所は大幅な会員数の減少、青年会議所としての存在意義など、多くの課題を抱え、大きな転換期を迎えていると思います。これを危機や絶望と捉えるのではなく、組織の成長、発展に繋がる絶好の機会と捉えて活動して参ります。
どんな困難が待ち構えようとも、我々は三信条を信じ、そしてすべての環境に感謝し、地域の輝かしい未来のため、青年会議所運動を未来に繋げるためにも、英知と勇気と情熱を結集し、光り輝く希望の未来に向かって邁進して参ります。
すべては育てていただいたこの地域のために。
心をひとつに。想いをかたちに。希望ある未来へ。

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